“おっぱい”で 結ばれる
おっぱいを飲む時、赤ちゃんはお母さんの胸にほほをすり寄せて吸いつきます。ぬくもりを伝え合う、まぎれもないスキンシップがそこにあります。だから赤ちゃんは安心し切った優しい表情をしています。おっぱいは、お母さんが我が子のために分泌する最高の自然食品で、栄養のバランスも絶妙です。だから赤ちゃんはマシュマロのようにふわふわな肌をしています。見て触れて、おっぱいですくすく育った「シアワセ太り」の赤ちゃんをみつけるのは、ボクのちょっとした楽しみです。
「おっぱいが出ない」という相談は多いのですが、単に思い込みであることが少なくありません。それほどミルクを足しているわけでもないのに丸々と太った赤ちゃん。おっぱいをよく飲んでいるからこそで、ミルクが単なるカロリーの上乗せになってしまっています。たっぷり飲んだはずなのに、ベッドに置くと泣くからおっぱいが足りていないと嘆くお母さん。赤ちゃんはいろいろな要求、欲求を、泣くという形で訴えます。「もっと飲みたい」以外にも、抱っこして、そばにいて、お話して、暑い/寒い、お散歩に連れてって、などなど。「泣く」=「足りない」ということではありません。
体重や、授乳の量、間隔や回数といった数字は、赤ちゃんの状態を確認する目安のごく一部です。顔色や表情、機嫌、手足の動き、おっぱいへの吸いつき方、睡眠のパターン、オシッコの色やウンチの性状など、みーんな大事な健康情報です。
数字に振り回されず、目を合わせて泣き声によーく耳を澄ました時、赤ちゃんとお母さんは自然におっぱいで結ばれることでしょう。だってボクたちは哺乳動物なんですから。