一社)静岡県バスケットボール協会 後援 第4回 スポーツ医学セミナー
(兼 第26回 静岡小児臨床研究ネットワーク 勉強会)※新型コロナウイルスの流行拡大が懸念されております。病気や感染症の種類を問わず、まずはご自身のため、そして他の参加者のために、体調がすぐれない場合には無理をしてご参加いただくことがありませんよう、お願い申し上げます。
日 時:2020年2月22日(土) 受付 14:30 開演 15:00 (18:30 終了予定)
会 場:B-nest 静岡市産学交流センター プレゼンテーションルーム
(静岡市葵区御幸町3番地の21 ペガサート6階)
テーマ:成長期のスポーツ医学
対 象:スポーツ指導者、選手、ご興味のある皆様(保護者、医療関係者等)
※先着150名、事前登録制です。
参加費:3,000円
取得可能単位:(公財)日本スポーツ協会 公認指導者義務研修定事業
専門医制度 ii)専門医共通講習 1単位
専門医制度 iii)小児科領域講習 2単位
日本医師会 生涯教育講座(CC:11,57,72)3単位
日本薬剤師研修センター研修受講シール 2単位
日病薬病院薬学認定薬剤師制度 教育講演 Ⅳ-1 0.5単位
特別講演 Ⅴ-3 1単位
※研修センター/日病薬はいずれか一方のみ受取可能です。
主 催:静岡小児臨床研究ネットワーク/一般社団法人 TOMOSO
共 催:一般社団法人 静岡市薬剤師会/静岡県薬剤師会 中部支部
後 援:一般社団法人 静岡県バスケットボール協会
プログラム
<緊急企画:新型コロナウイルスに挑む!>
「まずは敵を知り、戦略を練る」
JA静岡厚生連 静岡厚生病院 小児科
田中 敏博 先生
「ウイルス感染防御と乳酸菌」
キリンホールディングス株式会社
<教育講演>
「アスリートのための予防接種の基礎知識」
JA静岡厚生連 静岡厚生病院 小児科
公益財団法人 日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
田中 敏博 先生
<特別講演①>
「ジュニアアスリートに必要な婦人科の知識」
小石マタニティクリニック(豊橋市)/ココカラウイメンズクリニック(名古屋市)
公益財団法人 日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
宮本 由記 先生
講演要旨
女性アスリートの健康管理上の問題点として、「low energy availability(利用可能エネルギー不足)」「無月経」「骨粗鬆症」があり、これらは「女性アスリートの三主徴」と呼ばれています。「女性アスリートの三主徴」は、継続的な激しい運動トレーニングが誘因となり、それぞれの発症が相互に関連し、女性アスリートにとって重要な問題です。
一部の競技では軽い方が有利であるという考えが選手や指導者に強いため、低体重であることが多く見られます。また体重コントロールのための過度な食事制限をすることは鉄摂取量の絶対的な不足も伴う場合があります。 鉄欠乏性貧血は相対的エネルギー不足と切り離せないことが多く、その場合、治療には栄養状態の改善が必要です。しかし、一部の指導者や選手自身からの「練習ができない」「大事な試合の前だ」等の希望を元に、鉄剤を注射で投与する行為が今まで見受けられてきました。貧血の治療には、必要な場合、鉄剤の注射を使用することもあり、それ自体は問題ではありません。しかし、内服や食事でも治療可能な状況であるのに、過剰に鉄剤を注射で投与することが問題です。日本陸上競技連盟(日本陸連)では、2016年4月にアスリートの貧血対処7か条で鉄剤の過剰摂取についてその危険性を問題提起し、2019年5月に不適切な鉄剤注射の防止に関するガイドラインを作成しました。
今回は婦人科医の立場から女性アスリートに特有の問題と、貧血について講演する予定です。
<特別講演②>
「陸上ジュニアアスリートの現状と取り組み」
筑波大学 整形外科・スポーツ医学
公益財団法人 日本スポーツ協会 公認スポーツドクター
鎌田 浩史 先生
講演要旨
2020年東京オリンピック・パラリンピックが間近に迫ってきた。日本のスポーツ界はこの大会に向けてジュニア世代を育成してきた。成長したジュニアアスリートたちがいよいよシニアアスリートとなり、オリンピック・パラリンピックに出場することとなり、活躍が期待されている。
日本陸上競技連盟・医事委員会は、様々な専門分野の医師、トレーナー、スポーツ栄養士が所属し、陸上競技選手に対してメディカルサポートを行っているが、ジュニアアスリートに対しては次のような取り組みを実施している。
#1:ジュニア選手のスポーツ外傷・障害調査
ジュニア期は大人とは異なるスポーツ傷害が発生する。時として、適切でないトレーニングや様々な環境により傷害が繰り返され、身体的な負担だけではなく、精神的にも影響を及ぼす可能性がある。それらを踏まえて小学生から大学生までのジュニアアスリートに対して調査を実施し、よりよい医学的サポートを目指している。
#2:ジュニア大会でのサポート
インターハイ、U20・U18日本陸上競技選手権、国体において、スポーツ傷害相談窓口を開設し、ジュニアアスリートに対するサポートを行っている。地域のコーチ・トレーナー等の連携などを通じてメディカルサポートの充実が図れることを目指している。
今回の講演では、世界ジュニア大会、世界陸上などに帯同した経験、および、2020年東京オリンピックに向けて準備してきた日本陸連医事委員会の活動について紹介する。
<全体討論>