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新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (44):○○週間前の××を見ているようだ…

(投稿日: 2020年04月11日)

 世界中に広がった新型コロナウイルスの影響で、世界各地で様々な影響が出ています。その惨状が映像を介して伝えられます。大変な様子を伝えようとする場合、よりインパクトのある映像を、印象に残りやすいBGMに乗せて繰り返し流すのがメディアの手法ですので、その国、その地域が、どこもかしこもそんな情景になっているように刷り込まれてしまいます。実際にどうなっているのかは、そこにいる方々しかわかりません。

 そんな世界中のいろいろな所から、今の時代、ネットを通じて、あるいは電話などで、現地の様子が知らされます。いろいろな声があると思います。ニュースでは大変だと言っているかもしれないけど大丈夫だよ、もうとんでもない地獄だよ、、、いろいろな声があると思うのですが、メディア的に採用されるのはどうしても後者です。

 「今の日本を見ていると、○○週間前の××のようだ」。緊張感が足りない、○○週間前は××もそうだった、今はこんなひどいことになってしまった、恐ろしい、だから気をつけなくてはダメ、、、と。。。

 今、日本中で、大半の人が緊張感を持って過ごしているし、大半の人が十分に気をつけて生活していると思います。その程度に差があるのは事実だと思いますけれども。そもそも論として、今海外にいる方は、”今の日本”を見てはいません。ネット等で切り取られた日本の一部の様子を見聞きするのが限界です。全体を体感しているわけではありません。今日本にいる我々が、海外の現地の一部始終を体感できるわけではないことと同様に。

 したがって、その言葉に震え上がり、○○週間後には本当にテレビ等で見聞きした××のように、最悪の顛末になってしまうのだと思い込んでしまって、極端な精神状態に陥り、極端な行動に走ってしまうのでは、あまりに弊害が大きいと思います。

 警告として、参考として、心に留めておくことは大切だと思います。しかしながら、本当のポイントは、地域ごとの状況に即した丁寧な対応です。一歩も動かないかのように息もひそめて生活しないと危険な地域もあるかもしれませんし、通常に近い生活が可能な地域もあるでしょう。
 
 「○○週間前の××のようだ」。とても胸に響きやすいフレーズですが、あくまで表現の一つに過ぎません。個人的には、もし本当にそうなら、欧米が日本の対応をどうやら冷ややかな目で見ていたクルーズ船で騒いでいた頃に、とっくにひどい状況になっていたのではないかなと思います。2か月たっていますが、日本のやり方、がんばりで、今に至っています。日本の、各地の、その時その時の状況に合わせて、適切な対応を積み重ねていくことに尽きるのだと思います。

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