新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (88):新しい生活様式?
(投稿日: 2020年05月25日)
5月4日、新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』なるものが、厚生労働省より発表されています。
個人的な率直な感想は、「マジか?」。
高齢者は要注意だけれども、若者やこどもが無差別に命を奪われていくという感染症ではない。であるならば、既存の感染症に対する備えを大きく変えて、これほど極端なファイティングポーズをとる意義がどれほどあるのか、と、正直なところ、思います。
もし『生活様式の見直し』を提案するならば、この2つでまずは充分かつ絶大な効果があるだろうと思います。
①調子が悪ければ無理をしない
「カゼをひいても/少しくらい体調が悪くても、がんばって仕事をする/学校へ行くことが美徳である」という風潮を改めるよい機会です。単なる自己満足であって、皆に迷惑をかける可能性が高いことは明らかです。カゼをひいた人、体調の悪い人が、仕事を休んでも皆でカバーし合う、学校を休んだら皆でおだいじにと声を掛け合う、そんな社会に変わることが大切です。皆勤賞、精勤賞などというしきたりも、廃止すべきでしょう。上記の悪習の温床です。
「カゼをひいたら/体調が悪かったら、出歩かない/人との接触を避ける」、これで充分です。そうすれば、感染の連鎖は起き得ません。バーでも学校でも、クラスターは発生しないでしょう。『新しい生活様式』として年がら年中、過度の抑制をかけることは、人間同士のコミュニケーションおよび社会における経済や教育へのマイナスの影響が大きくなり過ぎます。
②タバコを吸わない、吸わせない、巻き添えにしない
典型的な症状が咳であり、典型的な所見が肺炎であることからわかる通り、呼吸器系に侵入してダメージを与えていくウイルスです。データからも、喫煙者が重症化することははっきりしています。せっせと設置されてきた喫煙所は、どう考えても3密 + 咳による飛沫だらけです。どうして『新しい生活様式』の中にタバコの害への言及がないのか、理解できません。
年齢はどうにもコントロールできませんが、喫煙は本人の意思と周囲の協力によってやめることができます。これにより、コロナだけでなく様々な病気への対策にもなり、受動喫煙を強要される周囲の人々の健康も増進されます。
健康も守りながら、社会機能も維持していくことが大切です。極端な提案によってコロナをとんでもないモンスター扱いをし続けるより、現実的にできることの積み重ねを確実にしていくことで、コロナも含めた様々な感染症との正しい向き合い方も理解が進むものと思います。
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