モノにつられるのではなく、、、
(投稿日: 2019年01月03日)
お正月の三が日、当地は晴天に恵まれ、富士山も素晴らしい姿を連日見せてくれました。近所の小学校の校庭越しに、美しい富士山を毎日拝むことができました。
年賀状と言えば、お正月とセットになった風物詩。インターネットの時代、その需要が年々急減と言われるものの、まだまだ楽しみにしている人は少なくないと思います。僕も以前は年末恒例の作業として、毎年200枚以上も年賀状を出していたのですけれども、年々、それに追われるようになってしまって、大きな引っ越しを機に、完全に”受け身”の体制に切り替えてしまってから10年ほどになります。
年末恒例、と言えば、病院などでは特に、年末が近づくと業者さんからカレンダーや手帳をご挨拶としてたくさんいただいてきていたと思います。それが、年々減ってきているなあと感じてはいたのですが、ついに!、今年限りなのだそうです。製薬会社がケチになったのか???、、、いやいや、きちんとした背景があるようです。
国内の製薬企業からなる「日本製薬工業協会(製薬協)」が、「国際製薬団体連合会(IFPMA)」に加盟するにあたり、1月より発効する申し合わせの改訂版を踏襲する必要があって、ということだそうです。医療関係者に対する”プロモーション用補助物品”、つまりポストイットやカレンダー、スケジュール帳などは、その提供が世界的に禁止、ということです。
国際製薬団体連合会(IFPMA) コード・オブ・プラクティス
かつては、忘年会や海外出張の丸抱え、などといった利益供与も珍しくありませんでしたし、現在でも、タクシー券やそれなりに豪華なお弁当付きの”情報提供の会”は少なくありません。しかし、学会発表でも”利益相反の有無”を申告することが年々厳しく求められているようになっている時代です。「お弁当の豪華さ」や花粉症の季節に提供されるティッシュボックスの「かみ心地」が基準となって処方薬が選択されるようなことがあってはなりません。
今、いろいろな場面で医療関係者の倫理性が問われているのは間違いありません。この年末恒例の風習が消えゆくことは、ようやく正常化へ向けて歩みが進み出している結果と受け止めるべきと思います。
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