新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (89):アスリートの振る舞い
(投稿日: 2020年05月26日)
オリンピックは世界規模であることと、来年への延期ですので、仕方ないと納得せざるを得ないところもありましたが、中高生の全国規模の大会の相次ぐ中止決定はショッキングでした。自分の経験に照らしてみて、もし我がことであったならと考えると。。。依頼されていた原稿にまとめました。先取りで。
新型コロナウイルスにより、小学生から大学生、成人までも、スポーツ活動の自粛を求められています。中体連、インターハイ、甲子園などの大きな大会が中止となり、東京オリンピックも延期されました。心にぽっかりと穴が開いたような気持ちのアスリートは少なくないことでしょう。
1980年に当時のソ連・モスクワで開催されたオリンピック。政治問題の影響で、日本は参加をボイコットしました。今回のコロナと同じで選手には何の非もありません。テレビを通して見た、参加を懇願する選手達の涙が忘れられません。柔道の山下泰裕選手、マラソンの瀬古利彦選手の姿もそこにありました。彼らは今も“幻のオリンピック代表”と称されます。
その後のオリンピックで金メダルに輝いた選手や、メダルには手が届かなかったがオリンピック出場を果たした選手もいます。指導者として成功した方、引退後の第二の人生で輝いた方もいます。
山下さんは現在のJOC:日本オリンピック委員会の会長(1984年ロサンゼルス、優勝)、瀬古さんはマラソンの強化リーダー(1984年ロサンゼルス、1988年ソウル、出場)で、アスリートの一番の応援団です。
1980年のオリンピック代表は幻となりましたが、スポーツに打ち込んだ彼らの存在、その後の彼らの人生は、決して幻ではありません。
部活動であれ、プロであれ、大会がなくなってしまった今、アスリートがどう振る舞うか、問われます。目標を見失わず、あるいは切り替えて、再びがんばれるかどうかが試されています。からだと共に心を鍛える、アスリートとして、一人の人間として、大切な時間です。
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