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新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (52):おススメのワクチン

 今、そしてこれからおススメしたいワクチン。

◎高齢者、持病のある大人

◆肺炎球菌ワクチン

 高齢者や持病のある方で重症化しやすいとされるコロナでも、またコロナでなくても、カゼの状態をこじらせた際に肺炎の主な原因となる肺炎球菌というバイ菌に対するワクチンで、有効性に関して実績があります。一部の高齢者は定期接種として補助が受けられます。それ以外の場合でも、任意で接種を受けられます。

※5月29日に、「肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる方々の、肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、23F)による感染症予防に接種可能」ということで、プレベナー13®水性懸濁注の適応追加となっています。定期接種の対象が拡大したわけではありませんが、接種が必要と考えられる場合に年齢のしばりなく接種が可能となったわけです!(2020/5/31 追記)

◆インフルエンザワクチン

 毎年冬に必ず流行するインフルエンザに対するワクチンです。インフルエンザをこじらせて肺炎になることも多く、肺炎球菌ワクチンとセットでの接種を勧められる場合もあります。カゼの症状が出た際には、コロナではないかと心配になってしまうことでしょう。高齢者や持病のある方ではインフルエンザも心配になる感染症ですし、かかるリスクをワクチンによって少しでも下げられるならば、それに越したことはありません。心配のタネを一つでも減らす意味もあるでしょう。

コロナ対策を目的としたBCGワクチンの接種は、現時点では有効性が不明で、安全性も保障されてはおらず、推奨されません。

◎大人全般

◆帯状疱疹ワクチン(=水ぼうそうワクチン)

 コロナによって、これまでの日常とは全く異なるリズムで生活したり、不安やストレスを抱えたりという状況が続き、免疫力にも影響して、帯状疱疹を発症する方が増える可能性もあります。一般的には50歳以上の方が対象になりますが、帯状疱疹を予防するためのワクチンです。こどもの頃にかかった水ぼうそうの原因となるウイルスが体内に潜み続け、免疫力が低下した状態(高齢、免疫力を下げる方向に働く薬の使用など)で再び活動性を高めた時に身体の表面に現れてくる際の形が帯状疱疹です。このため、こどもの水ぼうそうを予防するためのワクチンが、帯状疱疹の予防にも使われることになります。

◆麻しん風しん混合ワクチン

 現在概ね30代から40代の方々は、はしか(=麻しん)にも風しんにもかかったことがないか、制度上、それぞれに対するワクチンを接種していたとしても1回だけだったりと、十分な免疫がない方が多く存在する世代です。はしかや風疹にかかってしまうことも予防すべきですし、仮にこれらにかかってしまうと、初期にはコロナではないかという心配もぬぐえません。防げる病気は防いで、不要な心配はしないようにすませるに越したことはありません。

◆インフルエンザワクチン

コロナ対策を目的としたBCGワクチンの接種は、現時点では有効性が不明で、安全性も保障されてはおらず、推奨されません。

◎昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性

◆風しんの抗体検査をまず(風しん第5期)

 この年代の女性は、制度上、風しんのワクチンを定期接種として1回は受ける機会がありました。一方男性は、現在のHPVワクチンと同様、幼少期に同い年の女性が受けている傍らで、それを見守るしかない状況でした。このため、これまでの人生ですでに風しんにかかって免疫を有しているか、かかりもしないしワクチンもしないまま現在に至って免疫がないか、真っ二つに分かれます。これを「まず抗体を調べて確認し、もしも免疫がないのであればワクチンを接種しましょう、そのプロセスを無料で応援します」というのが”風しん第5期”の定期接種です。該当する男性はこれをぜひ利用して、風しんの対策をしっかりとっていただきたいと思います。

◎小学生以上~大人全般

◆3種(ジフテリア、百日咳、破傷風)混合ワクチン(通称DPT)

 特に問題となるのが百日咳です。近年、大きな流行がなくなって、幼少期に接種した3種混合ワクチンでついた免疫が刺激される機会が減り、小学生以上、大人まで含めて、各地で百日咳の流行が起こっています。その影響は、ワクチンを接種していないか接種途中の赤ちゃんにおよび、重症になって大変な目に遭っているケースもあります。百日咳はしつこい咳が特徴ですので、やはり「コロナにかかってしまったのではないか、肺炎ではないか」と、不安を募らせることにもなるでしょう。周囲の人にも咳や飛沫をまき散らして不快な思いをさせることになります。ワクチンを接種して、百日咳にかかってしまう可能性を低くしておきたいところです。
 11-12歳の小学生は、ジフテリアと破傷風の2種混合ワクチン(通称DT)の定期接種の時期です。しかし、DTには百日咳に対する成分が含まれていません。任意接種となってお金はかかってしまいますが、できればDPTを、百日咳対策として、間接的にはコロナへの対策として、接種したいところです。

◎乳幼児~小児全般

◆定期接種および任意接種(ロタ、おたふくかぜ、インフルエンザ)のワクチン

 「NPO法人 VPDを知って、子どもを守ろうの会」より、メッセージも出ています。下手に受診するとコロナをうつされるかも、、、ということで、医療機関に近寄らないムードが保護者の方々に高まってしまっているようです。予防接種や健診が不要不急の医療と思われてしまっているようですが、こども達の病気はコロナだけではありません。コロナは小児では患者数も少なく重症になる例もまれとされていますので、実際にはそれ以外の、これまでも普通にあった病気から守ってあげることが大人の役割です。コロナを恐れるあまり、予防接種を受けずに過ごした結果、ヒブによる髄膜炎で命を落としたり、はしかの重症化で後遺症を残してしまったりしたのでは本末転倒です。スケジュールにあるすべての定期接種と、任意接種ではありますがロタ、おたふくかぜ、インフルエンザの各ワクチンは、適切なタイミングでしっかりと受けましょう!

※BCGワクチンは、結核の予防を目的として、乳児が対象となる定期接種であり、生後5ヶ月以降が標準の接種年齢です。コロナ対策を目的にということで、一刻も早くと生後5ヶ月未満での接種や、未接種の1歳以降の児での要望がありますが、本来の結核の予防を目的とした乳児への接種が第一義であり、これを逸脱した接種をカバーするだけの供給は困難とされています。有効かどうかも不明なコロナ対策が優先されて、守るべき結核で辛い思いをするお子さんを一人でも出すことがあってはなりません。

※水浴びみたいです。最近小児科で飼っている閑古鳥ではありません。

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