TOMOSO

新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (59):かけがえのない時間

(投稿日: 2020年04月26日)

 第一子のお母さんの場合にそういう気持ちになってしまう傾向が強いかなとの印象ですが、1ヶ月健診でしばしば聞かれるコメントがあります。「全然寝てくれないんです」。。。

 よくよくお話をうかがっていくと、段々わかってきます。「全然寝てくれないんです、だから私が何もできないんです」。。。

 「おっぱいをくわえさせてもすぐに疲れて寝てしまう/十分に飲ませたつもりで、寝たからよいだろうと思ってベッドに置こうとすると泣き出す。この繰り返しで、一日中おっぱいをくわえさせている感じで、全然自分のことができない。」。。。

 こういうケースの場合、お母さんは、授乳を”寝かすため”の行為と位置づけています。自分の時間を作るために、赤ちゃんには寝てほしい、寝てほしいから授乳する、授乳をしたいのにすぐ寝てしまってどこかおかしいのではないか、授乳を十分したはずなのに寝てもすぐ起きてしまっておっぱいが出ていないのではないか、寝てくれないから私は何もできないではないか、、、目を吊り上げて訴え、しまいには泣き出してしまいます。

 すぐ疲れてしまうのではなく、大好きなお母さんの胸に抱かれて、あたたかくてやわらかくていい匂いで、おいしいおっぱいを飲んで、幸せな気持ちですぐに眠りに落ちてしまえる、、、そんな風にはとらえられません。おっぱいが出ていないはずだから、とミルクを足し始め、やがてすべてミルクに置き換え、やっぱりよく寝るようになった、体重もぐんぐん増える、、、と大満足。何回授乳した、何時間寝た、何キロになった、そうした数字で把握できる事柄は即答えるけれども、赤ちゃんの表情、顔色、吸いつきっぷり、肌のあたたかさ、肌のやわらかさ、機嫌、、、そういったことに関するコメントは出てきません。

 どんな動物でも、生まれたての赤ちゃんを、寝ているからと一人にさせて、あるいは赤ちゃん達だけにして、親がその場を離れて何かをしようとすることなど、あり得ません、人間を除いては。そんなことをしたら、他の動物に襲われてしまう、命の危険そのものだからです。親が赤ちゃんから、赤ちゃんのそばから片時も離れないのは当たり前のこと。ベッドに置いて寝る赤ちゃんの姿が当然なのではなく、置かれたら泣くのが普通の赤ちゃんです。怖いから、寂しいから。

 それなのに、赤ちゃんが寝てくれないことを、赤ちゃんをベッドに置けないことを、「どこかおかしい」ととらえてしまうのは、動物の一種である人間として、それ自体が「どこかおかしい」と気づけるような社会にならないと。

☆     ☆     ☆

 長い長い地球上の歴史においては、このコロナの出来事も、ほんの一瞬のことで、地球にしてみれば、あ、また始まったな、、、というだけの話なのかもしれません。どうしても右往左往してしまいがちですが、そういうこともあるさ、と切り替えて、こんな時だからこそ、と振舞えれば、また見えてくるものがあるのかなと。

 知り合いのお母さんがメールをくださいました。きっと本当は大変な思いをされていることと思うのですけれども、こども達と共に、ご家族で、なかなか経験できない今だからこその充実した時間を送られているご様子。
 
 見習って、今だからこそ、自分だからこそ、自分達だからこその時間を手にしたいと思いました!

☆     ☆     ☆

意外にも私は今の生活を気に入っていて、
子どもを毎日こんなに近くで観察したり、一緒に何かに取り組めたりできることが
明日はなにしようかなーと楽しみです!

周りのみなさん、子どもを預けられないことにかなりストレスを感じているようですが、
もっと遊べばいいのになぁと思っているのが私のホントの気持ちです。

我が家では、平日午前中は子どもと時間割りを決めて授業してます。
おうちで授業って、なんだかサウンドオブミュージックのマリアと子どもたちみたいだねーと!

国語、算数は必須で、
生活はお菓子づくりやお弁当づくり、
図工は絵の具やロケット作り、
音楽は作曲、歌、
体育は縄跳びやダンス

などなど、してます!
こどもが自由に時間割りを決められたり、
私もこどもがわからないこととに丁寧に付き合えたり良いこと尽くしです。
学校では先生一人で30人のところ、
いまは1人で2人だから、子どもの疑問や意見もすぐに対応できると!

まだまだ続きがしたいことについては、せっかく時間があるので、どこまでも延長可にしてずーっと取り組みつづけてます。

悲観的な捉え方が多いと思うのですが、
私はこんなにこどもが自由時間を与えられることはないので、思い切りやりたいことに熱中したらいいのになぁと思っています。
付き合う親もしんどいと思わず、付き合ってみたらいいのにと。

友達と遊びたいと言われたら、
私が秘密のあっこちゃんのテクマクマヤコンで10歳に変身(?)して、
子どもに苦笑されながら遊んでます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

« 前のページに戻る

お知らせ

第60回 勉強会

第60回 勉強会

2024/7/6(土) 第60回 勉強会を開催します。

第59回 勉強会

第59回 勉強会

2024/5/18(土) 第59回 勉強会を開催します。

第11回 静岡中部スポーツ医学セミナー

第11回 静岡中部スポーツ医学セミナー

2024/2/17(土) 第11回 静岡中部スポーツ医学セミナーを開催します。

第19回 静岡小児感染症研究会

第19回 静岡小児感染症研究会

2024/1/27(土) 第19回 静岡小児感染症研究会を開催します。

第50回 日本小児臨床薬理学会 学術集会:ランチョンセミナー 1

第50回 日本小児臨床薬理学会 学術集会:ランチョンセミナー 1

2023/9/30(土) 静岡厚生病院がランチョンセミナー 1を共催します。

TOMOSO セミナー
TOMOSO コラム
TOMOSO 会員募集

オフィス

一般社団法人 TOMOSO
 〒420-0858
  静岡市葵区伝馬町21番地の1  
  CURIO SHIZUOKA 1階
   
 TEL: 054-204-0455
 FAX: 054-204-0456