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新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (7):流行終息のメカニズムの考察

(投稿日: 2020年03月05日)

 この騒ぎはいつになったら収まるのだろう?、と自分でも思いますし、誰しもが思うところでしょう。

 ウイルス学や免疫学や公衆衛生学などいずれの専門家でもないですけれども、私的考察、考えの整理、です。

◆ウイルスが感染力を失うためには?

①ウイルスの構造が破壊される
  *宿主の免疫により
  *殺ウイルス的薬剤(服用もしくは消毒)により
  *環境の変化(冬から春、夏へ)により—???
②ウイルスが自己を複製すること=感染宿主を得ること、ができなくなる

◆感染した宿主の個体においてウイルスが他へ感染しなくなるには?

①ウイルスが個体の免疫に凌駕される
②ウイルスが個体の使用した殺ウイルス的薬剤に凌駕される
③感染した個体が死亡する
④次の感染先=他の個体が得られない
  *感染した個体からウイルスが出れない
   ⇒完璧なマスクをしている、完璧な防護服に身を包まれている、など
  *他の個体がウイルスを完全にブロック
   ⇒完璧なマスク、完璧な防護服、完璧な手洗い、など
  *他の個体が感染力の及ぶ距離的範囲内にない
   ⇒感染者の隔離が完璧な状態が該当

◆集団の中で感染が広がらなくなるには?

①全員が免疫を有する
  *特異的に
   ●感染することにより
   ●ワクチンの接種により
  *非特異的に
   ●個々の個体の一般的な免疫力の上昇により
    ○生活のリズムや栄養などにより
    ○サプリメントなどにより
②全員が有効な殺ウイルス的薬剤を服用する
③お互いに完璧な感染対策がとられている
  *感染者は波及防止策が
  *非感染者は防御策が
  *環境整備

 以上には、可能なことと不可能なこと、現実的なことと非現実的なことが混在しています。

 ウイルスの感染性が非常に強いと、免疫力を強化する方向の作戦の重要性が高まると思われます。ウイルスの病原性が非常に強い、例えば致死率が非常に高いとなると、周囲に広がる前にその個体でウイルスの活動が完結しやすくなるので、個々の防護や感染者の隔離の徹底が功を奏しやすくなると思われます。プラスの要因として、ウイルスの潜伏期間がインフルエンザのように短いと防護や隔離の効果が得やすいと思われますが、長いとなると手間や時間や費用がかかって難易度が高くなると思われます。実際にはこれらの要因が複雑に絡み合うでしょう。

 現状、感染性はインフルエンザ程度(?)でそこそこ強め、病原性は個体の条件により大きく左右されるが致死率はSARSほどではない、潜伏期間はマイコプラズマくらい(?)で最長2週間程度、、、といった感じでしょうか。

 すぐには有効な薬剤やワクチンは手にできないことでしょう。一方で、それらがないと全く太刀打ちできない、というほどのウイルスの実力でもないと考えられます。とすると、やれることの中で現実的なことを積み重ねていくことが大切、、、という当たり前の結論に行き着く次第です。少なくとも、決してかかってはならない殺人ウイルス、の位置づけでは、やはりないと思います。

※インフルエンザウイルスに対する抗インフルエンザ薬は、現状、すべて、静ウイルス的作用の薬剤であって、殺ウイルス的作用はありません。すなわち、ウイルスを叩き壊す作用はなく、ウイルスが増えることに対してブレーキをかけて時間を稼ぎ、その間に個体の免疫力が高まることを期待する、薬剤自身からすると他力本願の戦法です。

※上記はすべて、自分の中で考えて羅列しただけのものであり、今後も修正したり追加したりしていく可能性が大です!

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