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新型コロナウイルス感染症 COVID-19 (64):そして、教育格差が…

(投稿日: 2020年05月01日)

※下方に、ふるさと納税バージョンあり。


 緊急事態宣言の全国的な延長が決まった模様です。患者発生数にブレーキがかかってきたところですが、まだまだこれでは足りないのだ、、、ということでしょう。

 このような社会の状況が長引いた場合、経済的影響は必至であり、すでに問題が出てきていることの一端は昨日ご紹介したとおり。

 もう一つ、深刻に懸念していることは、教育への影響です。

 受診控えが深刻で、外来が閑散とする中、来院された子達に、「毎日何してる?」と必ず訊いています。

 昨日の中学生は、「ゴロゴロしてる」と自ら即答でした。多くは保護者さんが、「いつまでも寝ていて起きてこない」「ゲーム/スマホ/Youtubeばかり」と嘆き、その横でこどもがバツの悪そうな顔です。そんな感じが8割でしょうか。

 1割は、学校から出された課題をなんとかやって、後は遊んでいる、、、と。

 残りの1割、いや1割未満に、これまで2家族だけですが「時間割を決めて親子で楽しくやっています」というケースと、近所の子が集まって元教師のお母さんが中心になって臨時寺子屋。それと、私立学校でオンラインのライブの授業を普通にやっているケース。これらは、学校へ行っていないだけでなんとか教育の体制が維持できている状況。

 それぞれの状況が、新学期からここまででもすでに1ヶ月、緊急事態宣言が延長されてさらにもう1ヶ月、そしてさらに、、、となっていけば、どれだけの差になっていってしまうでしょうか。学力の差でもあり、新進の健康状態、栄養、生活のリズム、希望、、、様々な差となって進展していってしまうと思います。

 コロナの流行だけに目を奪われて、検査陽性者数の多少に振り回されているうちに、経済だけでなくこども達の教育、そしてこども達の未来に、大きな影を落としていってしまいます。みんながみんな、であれば、それはそれで条件が一緒で平等なのですが、格差として広がっていくことはもっとたちの悪い問題と言えましょう。背後に、経済格差、家庭環境格差が存在する可能性も高い。これではいけない。

 幸いにも、世界的に見て、こども達にとって意地悪なウイルスではなさそうです。どこかのタイミングを見て、まずはこども達の笑顔が早くに戻る環境を整えることが、大人の、政治の責任と思います。

※ふるさと納税バージョン。

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